今週のTOPIC「平屋住宅の基礎知識!!」
高齢化社会を迎えた今、
段差のないフラットな空間をつくりだす
平屋住宅が注目されています。
都市部ではあまり見かけない平屋住宅の
特徴とメリットや留意点について紹介します。
◆平屋住宅とは1階建ての住宅
平屋住宅とは、1階建ての住宅のことです。
東京などの大都市圏に住んでいると、
一戸建て住宅といえば、2階建てや3階建てが多く、
平屋住宅を目にする機会は少ないのが実情です。
一方、軽井沢などの別荘地では、
平屋住宅の別荘をよく目にします。
平屋住宅で建てられた別荘を見ると、
森や林などの周囲と調和し
美しい景色をつくり出しています。
このように、別荘地に限らず平屋住宅は
広い敷地に建てられるケースが多いです。
理由は、2階建てや3階建てと
同様の部屋数や居住スペースを
確保しようとすると、
一定の建築面積(建物が建つ部分の面積)が
必要になるからです。
◆平屋住宅のメリットは、フラットな平面であること
では、平屋住宅の特徴とメリットを挙げてみましょう。
平屋住宅のメリットは、
上下階の移動が無いフラットな住宅のため、
住居内での移動がスムーズである点です。
家の中の段差がなければ、
足の不自由な高齢の方や幼児期の子供も
安心して生活ができます。
例えば、車椅子での生活でも廊下幅を広げるなど
プランニングの工夫をすれば、生活もしやすいでしょう。
また、風通しが良いのも平屋住宅の特徴です。
空気の上下の移動が無いため、
四方に開口部を設ければ空気の循環がしやすく、
引き戸などで風の道をつくれば、
住まい全体の通風性を高められます。
更に、2階部分が無いため構造的に強く
地震や台風などの防災面でも優れています。
そして、外壁や屋根などの修繕も
2階建てや3階建てに比べて行いやすく、
メンテナンスしやすいのも平屋住宅の特徴です。
◆平屋住宅は立地が重要 3世代同居に好適
平屋住宅の留意点は、
先述したように敷地の広さが必要なことです。
また、立地の周辺環境に住み心地が左右される点です。
1階のみの造りなので、窓から採光を得るには、
建物の周囲にスペースがあることや、
まわりに高い建物が無い立地であることが重要です。
第一種低層住居専用地域などの住居系エリアが、
平屋住宅の立地としては適しているといえるでしょう。
また、中庭を設けるなどプランニングの工夫によって、
光を全体に取り込むことも可能です。
階段が無いため、その分デッドスペースも
減らせ収納なども増やせます。
また、構造がシンプルなので
将来のリフォームもしやすいでしょう。
家族が同じフロアで生活するということは、
気配を身近に感じコミュニケーションを
とりやすいといった効果もあります。
高齢者にやさしい住宅ですが、
3世代居住などの大家族には平屋住宅はおすすめだと思います。
フラットな動線は、生活しやすいだけでなく
交流を促し世代を超えたコミュニケーションも図れるでしょう。
そういう視点で見ると、長期間暮らしやすい
サスティナブル(持続可能)な住まいとも言えるでしょう。
それでは、また。