今週のTOPIC「二世帯住宅(三世帯住宅)の基礎知識!!」

◆二世帯住宅と三世帯住宅のメリット/デメリット

 

 

 

多世帯住宅には

 

子世帯と親世帯が同居する二世帯住宅、

 

子世帯と親世帯、祖父母世帯が同居する三世帯住宅、

 

そして子世帯の独身である兄弟姉妹が同居する二.五世帯住宅と

 

3つのタイプがあります。

 

 

 

3つとも共通してあるのが、

 

同じ屋根の下に住むという距離感の近さです。

 

 

 

まずはメリットとデメリット双方を見てみますが、

 

ともにこの距離感の近さが要因になっています。

 

 

 

 

◆多世帯住宅のメリット

 

 

 

  • 子育てと介護を両立できるメリット

 

 

 

移動距離その他が楽になるので、

 

子世帯にとって子育ての際は親世帯、

 

祖父母世帯の協力が得やすくなります。

 

 

 

祖父母世帯にとって介護の際は親世帯、

 

子世帯の協力が得やすくなります。

 

 

 

 

 

  • 経済的なメリット

 

土地建物に関する取得費や維持費を多世帯で負担するので、

 

一世帯当たりの支払いは軽くなります。

 

 

 

また、子世帯、親世帯、祖父母世帯間で経済状況を

 

共有しやすいので、状況が分かり、経済的な支援をしやすく、

 

また受け易くなります。

 

 

 

 

 

  • 節税のメリット

 

 

 

一定の条件を満たせば特定居住用宅地等として認められるため、

 

祖父母世帯、親世帯にとって相続時に土地評価が

 

8割減となることで、相続税を少なくすることができます。

 

 

 

 

 

 

 

◆多世帯住宅のデメリット

 

 

 

  • プライバシーでのデメリット

 

 

 

同じ屋根の下に暮らすことになりますから

 

何かとプライバシーの問題が出てきます。

 

 

 

間取り等の工夫でプライバシーの確保を

 

検討していきたいところです。

 

 

 

 

 

  • トータルコスト増加のデメリット

 

 

 

キッチンや浴室、トイレが2つあるため一世帯と

 

比べてトータルコストが上がります。

 

 

 

またプライバシー確保を徹底しようとすると

 

コストが上がり気味になります。

 

 

 

 

 

  • 売却しづらいデメリット

 

 

 

二世帯、三世帯住宅を中古で求める方は

 

一世帯住宅と比べてそう多くはありません。

 

 

 

そのため売却する場合、思ったよりもスムーズに

 

いかないことが多いようです。

 

 

 

また、世帯によって売る、売らないと

 

意見が分かれることがあります。

 

 

 

但し、売却は土地建物の名義人全員の同意が必要です。

 

もし名義のある一世帯が土地建物を売らないと言い出すと

 

そのまま住み続けなければなりません。

 

 

 

このようなメリットとデメリットがあることを理解して

 

多世帯住宅の家づくりを検討していきましょう。

 

 

 

 

 

どのタイプの間取りにする?

 

 

 

多世帯住宅の間取りは、主に3つあります。

 

完全同居型、完全分離型、部分共有型のです。

 

 

 

  • 完全同居型

 

1つの建物に多世帯の家族が全てを共有して居住するタイプです。

 

 

 

普通の一戸建てに多世帯全員で暮らしをすると

 

考えれば分かり易いと思います。

 

 

 

プライバシーには工夫が必要で、コストは抑えやすいです。

 

 

 

 

 

 

  • 完全分離型

 

世帯ごとに全て分離するのが完全分離型です。

 

完全分離型でも階によって世帯が違う階層分離型と、

 

壁を使って平面で世帯を分ける平面分離型の2つがあります。

 

 

 

プライバシーは確保できますが、コストはかかります。

 

 

 

 

  • 部分共用型

 

世帯ごとに居住空間は独立していますが、

 

玄関やキッチン・浴室などの水回り、リビングなど

 

住宅の一部を共有するタイプです。

 

 

 

プライバシー・コストともに上記2つの中間です。

 

 

 

どのタイプにするかはプライバシー確保をどうするか、

 

かかるコストと維持するコストをどう考えるか次第と言えます。

 

資金計算など慎重な検討が必要です。

 

 

 

 

 

 

◆多世帯住宅での家づくりでのポイント

 

 

 

同じ屋根の下に住むという距離感の近さが多世帯住宅の

 

メリット、デメリットをつくっています。

 

 

 

この点を踏まえて建てる上で抑えておきたいポイントを

 

3つ紹介いたします。

 

 

 

 

 

1.プライバシーを確保しつつ、交流もできる間取りの工夫

 

 

 

距離感が近いがゆえに長く一緒に住むにはプライバシーの確保が

 

必要と同時に、コミュニケーションがないと

 

トラブルが起き易くなってしまいます。

 

 

 

そのためプライバシーと交流が

 

両立できるような間取りの工夫をしましょう。

 

 

 

たとえば、階層分離の完全分離型で、

 

リビングは上下で同じ位置にし、一角だけ吹き抜けをつくり、

 

上下階で声のやり取りをできるようにした事例があります。

 

 

 

それによって改まってコミュニケーションを取らずとも、

 

何気ない会話が生まれ、

 

意思疎通は常にできるようになるでしょう。

 

 

 

間取りのちょっとした工夫でプライバシーの確保と交流の

 

両方ができるのです。

 

 

 

 

 

2.共有できる部分は共有することでコストを削減

 

 

 

二世帯・三世帯住宅のメリットは

 

他人の世帯とはなかなかできない空間の共有があります。

 

 

 

また何でもかんでも世帯ごとにつくっていると、

 

かかるコストはすぐ跳ね上がりますので

 

そうならないようにできる部分は共有することで

 

コストを削減したいところです。

 

 

 

例として、キッチンと洗面スペースを

 

共有している部分共有型のご自宅です。

 

 

 

キッチンはかなり大きめの物を入れて親世帯、子世帯で

 

同時に使えるようにしております。

 

 

 

また洗面スペースは2つのポールがある大きな洗面台を入れ

 

1箇所にまとめてつくっており、

 

使う時間帯が違う親世帯、子世帯が各々で広く使えるのです。

 

 

 

このように時間差を使って共有するという方法も

 

検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

3.コストをかけてでも処分活用しやすい建て方・つくり方

 

 

 

二世帯・三世帯住宅は売却や賃貸等で処分や活用が

 

しにくいのがネックとなります。

 

 

 

そのため、建て方やつくり方などは万一のことを考えて

 

処分活用しやすいようにしておきましょう。

 

 

 

また、場合によってはコストをかけてでも

 

そうしておきたいところです。

 

 

 

二世帯・三世帯住宅で本当に困るのは

 

世帯間でトラブルが起きたときです。

 

 

 

つくるときは共通の家を建てるという目的があるので、

 

あまり問題になりませんが、

 

いざ住み始めると実の親子でも

 

意外にトラブルとなることがあるのです。

 

 

 

そうなったときに、出ていこうにも住宅ローンがあって

 

売却しないといけないが、

 

親世帯は売らないと言って承諾してくれない。

 

 

 

また、親世帯は住宅ローン分を完済できる現金がないので、

 

どうにもならずこのまま我慢して住み続けるしかない・・・

 

という生々しい現実がよくあるのです。

 

 

 

そうならないように処分活用することも考えて、

 

たとえば2分割できるような建て方、つくり方とする、

 

名義もできるだけシンプルにするといったことを

 

心がけておいた方がいいかもしれません

 

 

 

二世帯・三世帯住宅を建てるときは、

 

不動産の専門家の意見も聞いておいた方が

 

いいかもしれませんね。

 

 

 それでは、また。

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