■ 今週のTOPIC「無垢のフローリングとは!!」
家づくり(新築・リフォーム)で
使用する床材のほとんどが、
木質系のフローリング材です。
木質系フローリングには、
無垢材(単層)と
複合(複層・集成材)があります。
一般的には、
複合のフローリング材が
多く採用されておりますが、
無垢材のフローリング材にも
最近は注目が集まっています。
◆無垢材とは
無垢材は、
天然の木を切り出し、
一枚の板に加工したものです。
天然・自然の木ですので、
独特の風合いや肌触り、
木目の美しさや色味などが
魅力とされています。
特にフローリング材として
使用する場合は、
木のぬくもりを、
素足で感じられることが
人気であり注目を集めております。
◆複合(複層・集成材)との違いは
複合(複層・集成材)は、
薄い木の板を接着剤などで
貼り合わせた床材となり、
人工的な木材です。
この複合に対して、
天然・自然な木材(床材)が
無垢材となります。
◆無垢材のメリット
無垢材は、自然の木材なので、
空気を多く含んでおります。
そのため、
断熱性や保湿性が高くなり
調湿性能にも優れております。
湿気の多い夏場などは、
余分な湿気を無垢材が吸収し、
素足でもベトベトしません。
冬などには、保温性が高いので
足元が温かく感じますし、
湿気が少なくても
床自体が保湿するので、
静電気を抑える効果があります。
また無垢材は、
弾力性も高いので、
足腰への負担も
少ないといわれております。
メリットというか魅力となりますが、
無垢材は、
時間が経てば経つほど、
艶や色味などが変化していきます。
1年・5年・10年と
艶や色味を楽しめ、
家族とともに変化していくのです。
◆無垢材のデメリット
無垢材の魅力は、
時間が経てば経つほど
味がでるとお伝えしましたが、
逆に、そこがデメリットになる場合が
あります。
湿度の変化により、
膨らんだり縮んだりしますので、
時間が経つと
反ったり、割れることがあります。
新築の施工時に
無垢材の水分を限りなく抜いたり
特殊な加工をしたりと
対策を練ったものもありますが、
基本的には、反る、割れる
という可能性は否めません。
また、無垢材は、
自然の木、そのものですので
傷もつきやすいですし、
水にも弱いです。
ですので、
お手入れやメンテナンスも
必要となります。
但し、
上記のことも
経変変化の味わいとして
無垢材を選ばれる方もいます。
◆無垢材の種類
無垢材の種類は、
広葉樹と針葉樹の
2つの分類に分けられます。
- 広葉樹系
広葉樹は、固く重いので、
傷が付きにくく、強度があります。
・オーク ナラ
・ビーチ ブナ
・チーク
・メープル
・ウォールナット
・パーチ カバ
・タモ
広葉樹系の床の無垢材は、
種類の名称でもわかる通り、
外国産材が多いです。
強く固く、
傷が付きにくいので、
家の中(内装)の床もですが
ウッドデッキなどの外部にも
無垢材として採用されることが
あります。
- 針葉樹系
軽くて柔らかいので、
心地よい歩行や足の触りが
特徴です。
・スギ
・ヒノキ
・パイン
・アカマツ
基本的に、
日本の家づくりでの床の無垢材は、
針葉樹系が多いと思います。
日本は針葉樹が育ちやすい
環境も影響しており
スギやヒノキは、床材に限らず、
日本の木造住宅の家づくりでは、
かかせない材木となります。
また、ヒノキの床の無垢材は、
住宅だけでなく、
神社やお寺などで
昔から広く採用されております。
◆無塗装と塗装済み
無垢材のフローリングは、
無塗装と塗装済みがあります。
無塗装の場合は、
現場にて塗装を行います。
その際は、お施主さまの
好みに合わせて、色や塗装の種類を
選ぶことができます。
塗装済みは、
そのまま床に貼ることになりますが、
最近は、お洒落な塗装
(アンティーク・ビンテージなど)
を施しております。
◆塗装の種類
また、無垢材を塗装する種類ですが、
大きく2つに分かれます。
- オイル仕上げ
無垢材ならではの質感を
そのまま感じることができます。
天然・自然の無垢材ですので、
オイルも自然の素材を
(植物油など)
原料としたものが多いです。
また、無垢材にオイル(油分)を
浸透させるので、
床の表面に膜がないので、
傷はつきやすいのですが、
調湿性があります。
- ウレタン塗装仕上げ
ウレタンを塗りますので
無垢材の表面に
薄いウレタンの膜ができます。
耐久性が高いので
傷に強くお手入れは楽です。
但し、無垢材の質感は、
感じることができない場合があります。
◆お手入れ
無垢材の種類・
塗装仕上げの種類などにより
お手入れやメンテナンスの方法が
変わります。
- オイル仕上げの場合
汚れや水に弱いので、
こまめなお手入れが必要ですし、
定期的、一年に一回ほど、
オイルを再塗布することが必要です。
- ウレタン塗装仕上げ
傷や耐久性は
オイル仕上げより強いので、
お手入れは楽になります。
しかし、傷の度合いにもよりますが、
数年ごとに再塗布は必要です。
◆まとめ
今回お伝えした
フローリングの無垢材ですが、
集成材にはない魅力があります。
年が経てば経つほどの変化がおこり、
味わい深くなることや、
調湿効果・足ざわりなど
様々な魅力があります。
傷に弱かったり、
反ったり・割れやすかったりと
デメリットと
思われることもありますが、
無垢材を採用された方は、
そこも味わいの魅力の一つと
感じているみたいです。
家は、
一生で一番大きな買い物のひとつ
ですので、
末永く幸せに家族と暮らします。
そんな末永く暮らす家だからこそ、
時の流れとともに変化する
無垢材を採用してみては
いかがでしょうか!
それでは!!