今週のTOPIC 「浴室のプライバシー!」
◆照明に気を付けましょう
夜お風呂に入るとき、
窓のブラインドには気を付けても、
意外と気がつかないのが照明です。
照明の位置によっては、
ブラインドや窓ガラスに
体のシルエットがうつりやすくなります。
最も悪い例は、
窓とは反対側の壁に
照明がついているケースです。
これではシルエットが
窓にうつってしまいます。
また洗い場が影になり、
薄暗い雰囲気になります。
照明は窓の近くに取り付け、
シルエットのうつり込みを防ぐと共に、
影を少なくしましょう。
雰囲気のある照明を作りたい場合は、
足下に電球色の照明を取り付けると
落ち着いたシーンが演出できます。
特にプライバシーが気になる方は、
浴室をあまり明るくしない方が、
落ち着いて入浴できるでしょう。
◆窓をどの位置につけるか
窓の大きさや位置もポイントです。
最近は浴室の窓を
大きくとるケースが増えていますが、
周囲に家が建て込んでいて、
入浴中に常にブラインドを
下ろすようであれば、
小さな窓の方が安心感があります。
窓が小さい場合は、
自然の通気を確保するために、
床に近い場所に吸気用の窓を、
天井に近い位置に排気用の窓をとります。
こうすると暖かい空気が上昇し、
効率よく排気できます。
また高い位置の窓は
プライバシーを守りやすく、
入浴中に開けておくことも出来ます。
自然光を沢山とりたい場合は、
天窓を取り付ける方法もあります。
天窓は煙突のように
効率的な排気もできます。
ただし水滴がつきやすいので、
窓に傾斜を付けると
水滴が下に落ちるのを防げます。
天窓とはいえ、
透明ガラスが心配な方は、
型板ガラスなどを使うとよいでしょう。
◆中庭を有効利用する
中庭があるプランの場合、
中庭側に浴室の窓を付けると、
プライバシーを守りながら開放感を楽しめます。
スポーツ好きの家族の場合、
外から浴室に出入りできるようにすれば、
家の中に入らずに直接入浴できて便利です。
中庭を木製デッキやタイル貼りにすると、
裸足のままで外に出られます。
湯上がりにガーデンチェアで涼んだり、
ホテルライクな暮らしが楽しめそうです。
この場合、
中庭の壁を高くしてプライバシーを守ります。
ちなみにこうした中庭を
「バスコート」といいます。
浴室に外から直接入れるようにした場合、
浴室の防犯性が低くなるので、
中庭に鍵のついたドアを設けるなどの
工夫が必要です。
◆ハーフユニットという選択肢
一戸建ての住宅でも、
最近はユニットバスの浴室が
標準となっています。
浴室に天然木やタイルを使いたい場合、
ユニットバスではなかなか実現できません。
しかし建設業者は
ユニットをすすめるケースが多いのです。
その理由のひとつはメンテナンスの問題です。
在来工法(昔からの浴室の作り方)では、
年数が経つと床の防水効果がなくなり、
水漏れを生じることが多く発生します。
1階の浴室なら問題ないように思えますが、
土台などに水が染みこむと、
腐ったり、白アリを呼ぶこともあります。
ユニットバスと在来工法の
良いところを合わせ持つのが、
ハーフユニットバスです。
これは浴槽の高さまでのユニットバスで、
壁や天井の仕上げは自由に選べます。
開放的なガラスの壁を作れるなど、
ユニットバスに比べ自由度が高く、
防水工事がいらない分、
在来工法よりも安全で
コストが下がるケースもあります。
ちなみにデザインがシンプルなものが、
建築家には人気です。
◆気持ちしだいで浴室はもっと楽しくなる
最近は、ユニットバスの仕様が豪華になり、
価格も高いものが増えました。
液晶テレビや
ミストサウナ、ジェットバスなど、
気持ちをリラックスさせる機能が
充実しています。
浴室はただ入浴するだけでなく、
ホームシアターなどと同じく、
帰宅後の時間を楽しむ空間に変化しています。
浴室は裸で過ごす場所なので、
肌に触れる(近い)素材には、
やはり本物の材料を使いたいものです。
人の肌は、
ものから出る赤外線などを
微細に感じているといわれます。
天然木風やタイル風の素材よりも、
一部でもいいから本物の木やタイル、
石などを使った方が、
気持ちをリラックスさせる効果は
高まるのではないかと思います。
それでは、また!!