今週のTOPIC「自然素材住宅の基礎知識!!」
自然素材の家とは?
◆無垢材や漆喰など、
~自然素材を多く使った住まい~
自然素材の家は、無垢材の床や漆喰の壁など、
自然素材を積極的に用いた住まいのことをいいます。
昨今、自然素材が特に注目されている理由には、
シックハウスやアレルギーなどを
引き起こすホルムアルデヒドなどの
化学物質を含まないということがあげられます。
さらに、自然素材ならではの
温かな風合いや色が楽しめます。
そして湿度の調節や消臭などの機能を
期待できる点も人気の理由です。
また、将来、家の建て替えで壊すことになったとき、
自然の素材なら焼却したときにも有害な物質を
出すことがなく、自然に還すことができるため
「エコ」な視点でも注目されています。
◆自然素材と家族の健康?
~自然素材は化学物質を含まないため健康にも安心~
家族が健やかに暮らせる住まいづくりは、
お施主様にとって重視したいことのひとつです。
自然素材は、化学物質を含まないというだけでなく、
様々な特性をもっていることでも高い関心を得ています。
例えば無垢の木は、衝撃を吸収する力に優れていいます。
よく転んで手足をぶつけてしまう
育ち盛りの子どもがいる家庭では、
床をタイルや石材にするより、
木を用いたほうが安心です。
ほかにも、反響音を吸収して
快適な音環境をつくるなどの特性もあります。
また、漆喰や珪藻土の塗り壁は、
湿度にあわせて湿気を吸収・放出して
快適な空気環境をつくる自然の調湿機能があります。
独特の風合いは温かみにあふれ、
人の心をほっと和ませてくれます。
◆自然素材の家を建てる工夫?
~適材適所の自然素材を、バランスよく~
自然素材の家を建てるときは、
それぞれの素材の特性をよく知り、
適材適所で採り入れることが大切です。
例えば床ひとつをとっても、リビングやダイニング、
子ども部屋などの居室には無垢材を使用し、
キッチンやトイレ、洗面室といった水廻りには
タイルという具合です。
無垢材にもさまざまな樹種があり、
それぞれに特性があるので、
用いる場所やバランスにも気を配って、
見た目にも美しく快適な空間をつくりたいものです。
また、自然素材を含め、建材選びには
シックハウス法のなかで定められた
「F☆☆☆☆(エフフォー)」の指標が参考になります。
これは、建材のホルムアルデヒド放散値を示すものです。
星の数は1から4まであって、星の数が多いほど
放散する量が少ないことを表しています。
また、自然素材の中には、ホルムアルデヒドを
全く放散しないものがあり、それらは規制対象外となり、
より安全な素材といえるでしょう。
◆自然素材の家の注意点?
~耐久性やお手入れのしやすさにも配慮を~
自然素材の魅力をより満喫したいという方には、
接着剤や塗料といった施工時に使われる素材にも
配慮がほしいところです。
例えば、米を原料とした接着剤や、
柿を原料とした柿渋(かきしぶ)の塗料、
さらに紙や羊毛を使った断熱材といった
自然素材を選ぶこともひとつの選択肢です。
また、注意したいのは
「自然素材を使ってもアレルギーやシックハウス
などの症状を完全に抑えることはできない」
という点です。
自然素材ゆえに経年変化で色が変わったり、
反りやくるいが出ることも
納得のうえで選びましょう。
もちろん、お手入れのしやすさや、
耐久性もチェックが必要です。
最後に自然素材の家を作ったとしても、
家具などにホルムアルデヒドが
含まれる場合がありますので、注意しましょう。
それでは、また。