今週のTOPIC「部屋の結露やカビを抑える壁装材」
◆湿度を調節する壁材で心地よい毎日に
空間のイメージを左右する壁材や天井材には、
クロス(壁紙)や塗壁、木、タイルなど
多種多様な素材が用いられます。
素材や商品ごとに特徴がありますが、
最近では、
快適さを高める機能を持たせた商品も
多くみられるようになりました。
特に注目されるのが、調湿機能です。
空気中の湿度を調整し、
快適な空気環境を保ち、
部屋の結露やカビを抑える機能を持つ
建材商品が提案されています。
湿気の気になる洗面室やトイレ、
納戸やクロゼットはもちろん、
リビングやダイニング、寝室などに
用いることで、
夏場の湿気や冬場の乾燥を抑え、
心地よく過ごすことができるでしょう。
最近では、デザイン性も考慮した、
プランニングしやすい素材や
商品が揃っています。
珪藻土などの自然素材、
機能タイルやパネルなど、
用いる空間に合わせて
コーディネートが可能です。
◆珪藻土 商品も多種多様。性能の確認を
調湿性を持ち、
快適な空間を生み出す素材としては、
まず自然素材を用いた塗壁が挙げられます。
塗壁にもさまざまな種類があり、
その特徴は異なりますが、
馴染みがあるのは珪藻土でしょう。
珪藻土は、海や湖などに生息していた
単細胞の植物プランクトンの死骸が
堆積して出来た土層から採取されるものです。
多孔質であることから、
調湿性、保温性、断熱性に優れる素材です。
石膏ボードに直接塗り付けられるもの、
炭や繊維など他の素材を組み合わせた商品など
多種多様なタイプが揃っています。
選ぶ際には、
求める性能を持つタイプかどうか、
用いる空間に適しているか、
十分に検討することが重要です。
◆クロス 下地材などとトータルに検討を
一般的な住宅に広く用いられるクロスにも、
調湿作用を持つタイプが多くみられます。
たとえば、紙や織物など、
天然素材を用いた壁紙などもありますし、
珪藻土や竹炭パウダーを含んだタイプも
みられます。
ただ、注意したいのは、
クロスだけで珪藻土など
他素材のような調湿機能を期待するのは
難しいということです。
下地材とトータルに検討することが大切なので、
事前に確認することが大切でしょう。
◆機能タイル
空間のイメージも大きく変わる
タイルは、耐久性や耐水性に優れるため、
主に水まわりに用いられる素材ですが、
最近では居室の壁や床材などでも、
取り入れられるケースもみられます。
特に、
微細な孔を持つ原料を用いて
調湿機能を持たせたタイル商品は、
洗面室やトイレ、玄関、
リビングやダイニング、
ベッドルームなどで用いる例も
増えてきているようです。
テクスチャーや
デザインのバリエーションも豊富になり、
さまざまなインテリアに合わせることも可能で、
壁面を個性的に
仕上げることもできるでしょう。
◆パネル状の建材
デザインバリエーションも豊富に
建材メーカーからは、
基材に特殊な加工を施すなどして、
調湿や消臭、化学物質を
吸着するなどの機能を付加した
パネル状の壁材もみられます。
結露やカビの発生を抑える機能だけでなく、
臭いの原因とされる物質を吸着する機能、
ホルムアルデヒドを吸着する
タイプなども製品化されています。
湿気が気になる納戸やクロゼット、
バスルーム、隣接する洗面室などに
向いているタイプが揃っています。
カラーバリエーション、
立体感のある模様や織物のような柄も揃い、
さまざまなコーディネートも可能です。
また、壁だけでなく、
天井に適する商品もあるので、
空間に合わせて検討することが
できるでしょう。
◆まとめ
それぞれの素材や商品はの細かな機能性は、
専門的な部分もあるので、
具体的にどのような性能なのか、
ショールームアドバイザーの説明を参考に、
設計担当者と一緒に確認をしましょう。
選ぶ際には、デザインも含めて、
ショールームで実物を
確認することが大切です。
その上で、住まいの環境や間取りに合わせ、
空間の特性に適した素材を
選択することがポイントでしょう。
それでは、また!!