COLUMN 住宅コラム

今週のTOPIC「最近の住宅用太陽光発電システムの事情とは?売電・自家消費・蓄電池で変わる住まい選び」

住宅用太陽光パネルは売る設備から使う設備へ変わりつつある

最近の住宅用太陽光パネルは、単に余った電気を売る設備というより、家庭で使う電気を自分で作る設備としての意味合いが強まっています。

資源エネルギー庁の資料では、2025年度下期以降の住宅用太陽光パネルについて、初期4年間を24円/kWh、5~10年目を8.3円/kWhとする初期投資支援スキームが示されており、後半の売電収入よりも、早期の投資回収と自家消費の促進を重視する制度設計になっています。

つまり、これから太陽光パネルの設置を検討する際は、昔のように売電価格が高いかだけで判断するのではなく、昼間の電気使用量や家計全体の光熱費削減まで含めて考えることが大切です。

新築住宅で太陽光発電を検討している方はZEH化とあわせて考えるのがおすすめ

これから新築住宅を建てるなら、太陽光発電は単体で考えるのではなく、ZEHとあわせて検討するのがおすすめです。

ZEHとは、断熱性能を高め、高効率な設備を取り入れ、使うエネルギーを減らした上で太陽光発電などを活用し、年間のエネルギー収支をできるだけ抑える住まいの考え方です。

環境省も、ZEHについて「快適で、経済的で、健康的な暮らし」につながる住宅として紹介しています。太陽光パネルだけを載せても、家そのものの断熱性や省エネ性が低ければ、せっかく作った電気を上手に活かしきれません。

その点、ZEHは家全体の性能を高めた上で太陽光を取り入れるため、光熱費の削減だけでなく、夏や冬の室内環境の快適さにもつながります。長く住む家だからこそ、太陽光発電はZEHという住まい全体の性能と一緒に考えることが大切です。

お得かどうかは、設置費用・維持管理・蓄電池まで含めて判断することが重要

一方、住宅用太陽光は付ければ必ず得になるとは限りません。資源エネルギー庁の2026年1月資料では、新築住宅に設置した10kW未満の太陽光の平均システム費用は2025年で28.9万円/kWとされ、2026年度の想定値25.5万円/kWを上回っています。

また、5kW程度の設備を想定した場合、定期点検は3~5年ごとに1回程度、費用相場は約3.8万円とされています。ただし、蓄電池と組み合わせれば、停電時でも昼間だけでなく夜間の電気利用につなげやすくなり、安心面の価値も高まります。

実際、経産省の2026年検討資料では、直近の導入拡大傾向が続けば、2040年にはPV設置済み住宅の8割以上に家庭用蓄電システムが導入される見通しも示されています。だからこそ、屋根条件や家族の生活スタイルに合うかを個別に試算することが大切です。

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