■ 今週のTOPIC「屋根の種類 カタチ編!!」

屋根とは、

建築物の上部を覆うものです。

 

屋根は、雨・雪・露や

日射・熱・暑・寒・冷などから

屋内を守り、

快適な室内空間を保ちます。

 

また、屋根は、

外壁や基礎の部分など、

建物の重要な部分を保護する

役割もあります。

 

住宅の屋根は、

カタチ(形状)や素材により、

耐久性や機能性が変わります。

 

外観も重要で、外壁とともに

屋根は、家の外観の印象となり

町の景観にも影響されます。

 

屋根を選ぶときに

屋根の素材と形を

決めなければなりません。

 

そして、前回は、

屋根の素材(屋根材)について

お伝えしましたので、

 

今回は、

屋根のカタチ(形状)を

お伝えします。

屋根の選び方

 

日本の建物の屋根は

多く形があり、

それぞれに

特徴・メリット・デメリットが

あります。

 

そして、屋根の種類の数は、

なんと20種類以上とも言われ、

様々なカタチが存在します。

 

そんな数多くの屋根を

選ぶときには

見た目も重要ですが、

施工やメンテナンスに

かかる費用や、

方角や地域性など

様々なポイントがあります。

 

 

  • 屋根の構造

 

屋根は、

構造が複雑になればなるほど、

施工費用が高くなります。

 

単純に屋根工事の手間が

増えるとともに

雨仕舞もしっかり行わないと

雨漏りの可能性が

大きくなるからです。

 

また、完成後のメンテナンスも

構造が複雑になると大変です。

 

 

 

屋根には、軒という部分があります。

 

軒は、夏の日差しを遮り、

冬の日光を室内まで届ける役割が

あります。

 

また、外壁を雨風から守る

という機能も備えます。

 

軒は、

四季のある日本の風土にあった、

家づくりの知恵のひとつ

とも言えます。

 

日本ならではの建物ですと

軒が深いほど高級感があると

言われております。

 

また最近は、

スタイリッシュなデザインで

軒の浅い家づくりが

人気です。

 

しかし、軒の浅い家は、

雨風を防ぐ機能が低く、

軒先と外壁の間から、

雨漏りを起こすリスクが

高いと言われております。

 

 

  • 勾配

 

勾配(傾斜角)も

屋根の機能に影響がある

重要なポイントです。

 

勾配が急だと

家の高さが高くなり、

軒は低くなり、

居室空間が取りにくく

なるかもしれません。

 

逆に勾配が緩いと、

雨水が流れにくくなります。

 

屋根勾配は、建物に対して、

適切な角度が必要です。

 

 

  • 地域性

 

冬に雪が積もる地域で

屋根に雪が積もる場合は、

雪が自然に落ちる状態が

理想と言われております。

 

できるだけシンプルで

大きな勾配の屋根が良いでしょう。

 

しかし、周囲に雪を落とす

スペースがないような場所では、

雪が落ちない形の屋根を

検討しましょう。

 

夏の暑さが激しい場合は、

暑さを和らげるために、

大きな勾配の屋根を採用する

ケーズがあります。

 

風の影響が多い、

台風が多発する地域や、

海岸沿いの地域では、

風の抵抗の少ない、

勾配の緩い屋根が理想です。

 

 

  • 太陽光パネル

 

最近は、省エネ住宅の人気から、

太陽光パネルを設置する

ケースが増えており、

設置する場所を確保するため、

南向けに大きな面積がとれ

勾配が緩い屋根(主に片流れ)が

採用されています。

 

 

屋根のカタチの種類

 

屋根のカタチの選び方を

お伝えします。

 

今回は、

20種類以上あるといわれる

屋根のカタチの中で、

特に人気のある4種類を

紹介いたします。

 

 

  • 切妻屋根(キリヅマヤネ)

 

大きな棟から本を開いて逆さまに

かぶせたような形状の屋根です。

 

メリットは、

構造が単純なので、

施工費が比較的安いことと

和風・洋風にどちらのタイプの

住宅にも合わせやすいことです。

 

デメリットは、

個性が出しにくいことと

直射日光や雨の影響を

受けやすいことです。

 

メンテナンス性は、

単純な構造なので、

雨漏りはしにくいと

言われております。

 

太陽光パネルは、

南の面に設置できると

発電効率が良いです。

 

木造住宅での採用が多く、

町でよく見かける人気の屋根です。

 

 

  • 寄棟屋根(ヨセムネヤネ)

 

中央にある大きな棟から

四方に傾斜面がある屋根です。

 

切妻屋根と同じように

和風・洋風の住宅の

どちらにもデザインてきに合います。

 

また、切妻屋根より、

外壁の面積が減るので、

耐久性が高いです。

 

メリットは、

雨を四方に流せることと

耐風性が高いです。

 

デメリットは、

屋根裏がせまいので、

通気性に難があることです。

 

メンテナンス性は、

棟が多いので雨漏りのリスクは

低くありません。

 

太陽光パネルは、

設置面積を確保しにくい場合が

あります。

 

こちらも木造住宅で、

よく見かける人気の屋根です。

 

 

  • 陸屋根(リクヤネ・ロクヤネ)

 

ビルのような平らな屋根ですので、

平屋根(ヒラヤネ)と呼ばれます。

 

直線的なので、

モダンでシャープな外観になります。

 

メリットは、

屋上を活用できることです。

 

デメリットは、

勾配がかなり緩いので、

排水性が悪くなります。

 

また、屋上を利用できますが、

防水に関してのケアが必要です。

 

メンテナンス性も

雨漏りのリスクを考えると

定期的な防水塗装が必要です。

 

太陽光パネルは、

斜めに設置するので

架台が必要です。

 

木造でも可能ですが、

防水を高めることが必須で

基本的に鉄骨造に向いております。

 

 

  • 片流れ屋根(カタナガレヤネ)

 

一方向にのみ

傾斜がついている屋根です。

 

シャープな印象になり、

デザイン性も高く

近年人気があります。

 

メリットは、

斜線規制に対応しやすいことと

見た目がスタイリッシュなことです。

 

デメリットは、

屋根のないほうの外壁は、

雨や直射日光の影響が

受けやすいことです。

 

メンテナンスは、

構造が単純なので、

雨漏りの影響は少ないのですが、

雨や雪が片方に集中するので、

雨どいなどに負担が

かかりやすいことです。

 

太陽光パネルは、

設置面積が広く、屋根の中では、

もっとも適しております。

 

最近のデザイン性の高い

木造住宅では、

よく見られる屋根のカタチです。

 

 

まとめ

 

今回は、

日本の住宅の

屋根のカタチを

屋根の構造部分から

代表的な4つのカタチを

お伝えしました。

 

他にも

十数種類以上の

屋根のカタチが存在しますが、

今回紹介したのは、

比較構造が単純な屋根です。

 

他の屋根は、

構造が複雑になり、

施工費が高くなり、

雨漏りなどのリスクも上がります。

 

また、複雑な屋根は、

見栄えが良いことなどもあり、

個性も出せますので魅力的ですが、

災害の多い日本では、

(特に歴史的災害の多い近年では)

更にリスクが高まり

後々のメンテナンスに

影響することもあります。

 

屋根の構造は、

より単純なものを選び、

前回お伝えした

屋根の素材にこだわることも

選択のひとつかもしれません。

 

最後に

家に住む本来の目的は、

外の天気から

住む人を守ることです。

 

屋根は、

このことに大きく影響しますので、

しっかり考えて決めましょう。

 

それでは、また!!

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