■ 今週のTOPIC「住宅ローン繰上返済と借り換え!!」
住宅ローン返済の負担を
減らすために、
繰上返済と借り換えの
返済方法があります。
繰上返済は、
返済を早める方法として、
手軽なこともあり、
活用する人が増えております。
そして、もう一つの返済方法として、
借り換えを行う方法があります。
どちらが効果的なのかというと
住宅ローンの金利動向や
借入状況など、
皆様のライフプランに
よって変りますが、
軸になる基準がわかれば
ご判断の材料となります。
この軸をお伝えしつつ、
繰上返済か借り換えを
迷ったときの
判断材料にして下さい。
◆繰上返済と借り換えとは
では、簡単に
繰上返済と借り換えの違いを
お伝えします。
- 繰上返済
月々の返済とは別に、
借入額の一部あるいは全額を
返済する方法です。
メリットは、
全額が元金にあてられる仕組みなので、
その分の利息の負担を
減らすことができます。
残額を全額一度に繰り上げて
返済する方法と、
残額の一部を繰り上げて
返済する方法があります。
毎月の返済額を変えず
完済予定を早める「期間短縮型」と
完済予定日を変えず、
毎月の返済額を減らす「返済額軽減型」
があります。
注意点は、
住宅ローン控除が受けられなくなる
可能性があることです。
また、無理をしすぎて
生活に必要な資金が不足してしまった
経験をした方もいます。
また、金融機関によっては
手数料がかかる場合がございます。
- 借り換え
元々の金融機関との
返済中の宅ローンの残額を
別の金融機関で借りなおして
一括返済する方法です。
メリットは、
元々の金融機関の契約より
有利な条件に乗り換えることにより、
毎月の返済負担や総返済額を
減らすことができます。
注意点は、借り換えた金融機関は
新規契約時と同じとなるので、
諸費用が改めて掛かります。
借り換えの諸費用は、
一括払いでだけでなく
毎月の返済額に上乗せすることが
可能な金融機関も存在します。
◆繰上返済と借り換えの分岐点
繰上返済と借り換えにて
返済額の減額する方は、
自己資金に余裕がある場合が
ほとんどです。
繰上返済と借り換えの
シミュレーション比較をしますが、
自己資金を200万円と設定します。
- 現在の住宅ローンの状況
・ローン残高:2,500万円
残返済期間:20年
・金利:全期間固定で2.3%
・ボーナス返済:なし
・元利均等返済
・繰上返済手数料:なし
・自己資金:200万円
◇繰上返済シミュレーション
・通常(繰上返済しない場合)
毎月返済額 13万円
総返済額 31,21万円
・繰り上げ返済 返済額軽減型
毎月返済額 12万円
総返済額 30,74万円
利息軽減額 470万円
※自己資金200万円を使用
・繰上返済 期間短縮型
毎月返済額 13.5万円
総返済額 30,18万円
利息軽減額 102万円
◇借り換えシミュレーション
借り換えには、諸費用が別に掛かります。
仮に60万円を諸費用として
140万円を元金から除き、
2360万円をローン残高とします。
繰り上げ返済の
返済額軽減型と期間短縮型に対して
借り換えシミュレーションを
個々に行います。
繰り上げ返済 返済額軽減型の
毎月返済額 12万円です。
〇借り換えの毎月返済額
・金利 2.3% 金利差なし
毎月返済額 122,700円
・金利 2.0% 金利差 0.3%
毎月返済額 119,300円」
・金利 1.7% 金利差 0.6%
毎月返済額 11,7000円
・金利 1.4% 金利差 0.9%
毎月返済額 113,000円
となりました。
繰り上げ返済 返済額軽減型と
借り換えの金利差は、
0.3%だとあまり変りませんが、
0.6%以上だとメリットがあります。
同じように、
繰り上げ返済 期間短縮型も
0.3%だとあまり変わらず、
0.6%以上だとメリットがあります。
※シミュレーションの結果は
割愛します。
今回のシミュレーションの結果
金利差が、0.4%以上ある場合は、
繰り上げ返済より借り換えが
メリットがあるということです。
前置きが長くなりましたが、
住宅ローンの返済額を減らしたい場合は、
当時の金融機関と
借り換え先の金融機関の
金利の差が重要ということです。
◆まとめ
住宅ローンの返済額を減らしたい場合、
繰上返済か借り換えで迷ったら、
まずは自己資金で
繰上返済を試算しましょう
そして、繰上返済で得られる
節約額をベースに
借り換えでの分岐点を探しましょう。
そして、
メリットが得られそうな方を
選択しましょう。
ちなみに、
2016年(平成28年)の2月以降から、
住宅ローンの金利は、
急激に下がっております。
この時期以前に住宅ローンを組み、
返済額を減らしたいと考えている方は、
借り換えをおススメします。
まとまった自己資金があれば、
それで借り換えの諸費用を賄えるほか、
残りのお金で元金を
減らすことができます。
結果、金利差があまりなくても
節約効果が出る可能性があります。
諸費用が安い金融機関を選べば、
さらにメリットを得られるでしょう。
ちなみに借り換え後の金利タイプも
全期間固定金利型、当初固定金利型
変動金利型などのタイプにより
総返済額が大きく変わります。
今回、
借り換えのシミュレーションは、
割愛しましたが、インターネットなどで、
気軽にシミュレーションできますし、
金融機関へお願いしても良いでしょう。
どちらにしても
目の前の金利も重要ですが、
今後の金利動向や
将来ライフプランも視野に入れて
より良い選択をしましょう。
それでは!また!!